訓練期間中の求職活動についてまとめています。

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▶ 訓練期間中の求職活動について

求職者支援訓練は新しい技能を学ぶ場なので、修了してから求職活動を行うものと思いがちですが、期間中に求職活動を行っても一向に差し支えありません。

求職者に対し、早期に就職してもらうことが求職者支援制度のそもそもの目的ですので、積極的にやっていくべきだと思いますしまた奨励もされます。

もちろん求職者支援訓練を通じてスキルアップをしてから就職活動をしたいというのでも全然問題なく、特に期間中に企業に募集しなければならないなどの強制もありません。

しかし、訓練期間中には、月一回のハローワーク来所日での職業相談ばかりではなく、スクール側でも就職支援のカリキュラムが進行し、期間の後半に差し掛かると、求職活動の気運も盛り上がってきます。

ここでは、カリキュラムとしてスクール側からどのような就職支援があるのかを見てみたいと思います。

職業能力基礎講習

この職業能力基礎講習は、基礎コースでは約60時間、実践コースでは約30時間が割り当てられます。

何をするかと言いますと、求職活動をする上でのポイントや面接では何を聞かれ、どのように答えるかなどのポイント、社会人としてのマナーなどを学ぶ講習です。

例えば、求人者に対して自分をアピールする上で、自分の強みであるとか弱みなどを理解しましょうといったことから、グループごとに、あるテーマについて話し合い、それをグループの代表者が発表するなどの講習が行われます。

職業人講話

今自分が訓練を行っている分野で実際に働いてらっしゃる方や関連のある分野で働いてらっしゃる方などのプロを招いてお話を聞けるカリキュラムです。

今訓練を受けているスキルが生の現場ではどのように活かされるのかといった具体的な現場での様子が聞けます。

また、その分野の就職状況や、時には厳しい話もあったりしますが、これからの就職活動を行う上で、とても役立つ貴重な時間だったなと思います。

キャリアコンサルティング

キャリアコンサルティングは、講師の先生が各受講生とマンツーマンで進路相談や履歴書の書き方などの相談を行ってくれる時間です。

その日の授業終了後や授業の合間に別室で一対一で行われ、訓練期間中に最低でも3回は行われることになっています。

自分の進みたい方向に対してアドバイスをもらったり、履歴書などの書き方で、もう少しこうした点をアピールした方がいいのではないかといった具体的なアドバイスをもらうことができます。

ジョブカードの作成と交付

ジョブカードとは、通常の履歴書と職務経歴書を合わせたような書類で、A4サイズの用紙4枚と評価シート1枚のセットになっています。

訓練期間の後半になるとジョブカードの作成を求められ、キャリアコンサルティングの中でも書き方の指導を受けます。

訓練終了時までに完成させ提出すると、スクールの名称とキャリアコンサルタントの氏名、捺印、所見を記入し返されます。

そして、終了式の日に、「終了証(卒業証書のようなもの)」とともに評価シートというものも手渡されます。

この評価シートは、科目ごとにABCの三段階評価が記入されたいわば通知表みたいなもので、このシートもジョブカードに含まれます。

訓練期間中にどのような技能を学び、どの程度の習得度なのかがわかる書類なので、面接などにおいて、参考として求人企業に提出してみるのもいいかもしれません。

社会生活が長い人から見ると、こうしたスクール側の就職支援も面倒に感じるかもしれませんが、指定来所日に行われる職業相談などのハローワーク側から行われる就職支援も含め、スクール側のこうした就職支援カリキュラムもやむを得ない理由もないのに拒否すると、就職支援拒否とみなされ、ペナルティの対象となる場合もありますので、注意が必要です。

求職者支援訓練は、こうした就職支援を受けることが前提の制度ですので、就職支援拒否を行った場合、以後の給付金の支給を受けることができず、繰り返された場合はそれまで支給された給付金を返還しなければならなくなりますので、積極的に参加することを心がけましょう。